透湿性・撥水性に優れた屋根下地材『MDF野地板』を発売
大建工業株式会社は、環境に配慮した当社主力のエコ素材であるMDF※(中密度繊維板)の新たな用途展開の一環として、本素材の特長である優れた透湿性や撥水性などを活かした新製品『MDF野地板(のじいた)』を、本日11月21日より発売いたします。
※MDFとは、
製材端材などを主原料とし、それらを繊維状にしたものを板状に成型して製造される木質ボードの一種。家具や建具、内装製品などの面材や基材に用いられる。
【背景】
大建工業株式会社 は、木質資源や未利用資源を有効活用した「エコ素材」の開発・製造・販売を中核事業の一つとして展開しています。
中でも、製材端材などを主原料とする木質繊維板「MDF」は、当社素材事業の軸となる製品で、そのサステナビリティ性などから、合板等の代替材料として様々な用途に使われています。
高い耐水性と透湿性、寸法安定性を併せ持つ高性能タイプのMDFを開発し、木質フローリングの基材用途として床材市場への普及を進めるなど、高品質なMDFの拡販による環境貢献に取り組んでまいりました。
現在では、木質系床材市場にてトップシェアを誇る当社製造の床材において、MDF基材への切り替えが進みつつあります。
そこで、当社の高品質なMDFの次なる用途について検討・検証を進める中、今回、約10年ぶりの新用途として発売するのが『MDF野地板』です。
野地板とは、住宅の屋根に用いられる下地材で、現在は構造用合板が広く使われておりますが、国土交通省の研究資料※にも掲載されている通り、湿気や結露によるカビ・腐朽が野地板市場での課題とされています。
この度発売した『MDF野地板』は、一般的な構造用合板と比べて、優れた透湿性と撥水性を併せ持つことから、これまで市場課題として抱えていた野地板合板の腐朽等の課題を解決する製品として、販売を進めてまいります。
なお、野地板市場は、従来のMDF販売の商流とは異なるため、 大建工業株式会社 にとっては新市場への参入となります。合板に代わる高耐久の野地板用素材として、環境にも配慮したMDFを提案し、同素材のさらなる普及を通して、サステナビリティ社会の実現にも貢献してまいります。
※参考:国土交通省 国土技術政策総合研究所資料「木造住宅の耐久性向上に関わる建物外皮の構造・仕様とその評価に関する研究」
【『MDF野地板』の特長】
『MDF野地板』は、MDFならではの透湿性・撥水性による高い耐久性と、優れた寸法安定性を兼ね備えた、社会課題の解決に貢献する新たな野地板です。
●透湿性・撥水性・速乾性により、湿気を排除し結露を抑制。カビや腐朽も防ぐ
構造用合板の10倍の透湿性を持ち、湿気をよく通すため、結露の発生を防ぎます。さらに合板の9倍となる高い撥水性に加え、速乾性も併せ持つため、野地板へのカビの発生や、雨水の浸透による腐朽を防ぎ、安全に長くお使いいただけます。
●雨漏りを抑制
高い撥水性に加えて、釘穴止水性にも優れており、釘を打った箇所からの水漏れを防ぎます。
●過酷な環境にも耐えられる寸法安定性
高い寸法安定性により、暑さや寒さなど、気候による温度変化を受けやすい屋根部においても、製品の伸び縮みが少なく、安心してご採用いただけます。
●滑りにくい製品表面で、作業時の安全性にも配慮
通常、表面が平滑なMDFですが、野地板用途として滑りにくい表面仕上げにしており、屋根での施工時の安全性にも配慮しています。
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